卸売業社の営業マンとしての矜持
売れるものや求められているものは、なんでも探して提案するのが営業マンだと思っている。
しかし命に関わるものはダメだ。
僕は触りたくない。
僕が医療機器を資格を持ってちゃんとした商流で販売しているのならともかく。
そうでない今は絶対に取り扱いたくないものの一つが酸素発生機や吸入器と言われる商品。
酸素缶が品薄となり、続いて酸素濃縮器や発生機といった商品を求められる事が多いのだが、僕は個人的に断っている。
会社が取り扱いを決めたとしても、ちゃんとしたものでなければ、僕は絶対に売りたくない商品である。
こういったものの販売に関しては、医療の専門家に任せるべきじゃないのだろうか。
もちろん個人的に買う分には財布と相談して用意するのだろうが、こと【販売する】となったら話は別。
人様の命に関わる大事な局面で万が一不良が発生したらどうなる?
とくに今の時期、たまにテレビでやっている医療の現場。
酸素発生機を2台回して命をつなぐシーンを見た事がある。
もちろんその時に使用されていたものは、救急救命士が用意したちゃんとした医療機械だった。
そんな時にお粗末の商品で対応させられるか?
あるに越したことがない・・・という切迫した場面かもしれないが、どうしても僕は手を出せないでいるのである。
例え売れる事が分かっていようとも、僕が容易にその手の商品を取り扱うことはないだろう。
突然死をした娘が浮かぶ
今酸素缶や発生器の需要が高まっているのは、紛れもなくコロナ禍の影響であるので、娘の死とはなんら関係ないことである。
娘は心臓突然死、いわゆる急性心不全でこの世を去る事になったわけだが、娘の死を目の当たりにして、あの時も今も実は思う事がある。
【あの時AEDが近くにあったなら。】
娘の死を境に、住んでいるマンションにもAEDが常設され、消防士による使い方の講習会なども頻繁に行われてきた。
しかし万が一の時に、いざAED装置を使ってみた際に、不良が発生したら・・・・。
悔いても悔やみきれないことは言うまでもない。
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よもやそんな命に関わる商品を、ただ売れるからという理由だけで取り扱う事は今の僕には出来やしない。
そんなものは専門の取り扱い業者様と一部の利益至上主義者に任せておけばいいのである。
・・・もちろん求められているので探すわけだが、最初に前述のような事を担当には伝えた上である。
話さなくても良かったかもしれないが、上記の通り、亡くなった娘 梨衣奈の事も紹介しておいた。
なぜなら僕がこの手の商品を取り扱いたくない一番の理由だから。
一応、医療現場で使われている機械と同じ仕様の商品があると聞きメーカーさんにあたってはいるものの・・・今は品薄のようだ。
品薄で提案できない・・・と安堵しているのはここだけの内緒の話。
ちなみに値段もバカ高い。
中古の車が買えるぐらいの金額である。
もし取り扱いをする場合は、十分に性能を確かめてからというのは、言うまでもないだろう。

命の危険が迫るならある分のお金は全部回す。
出来ることなら・・・と条件付きにはなるかもしれないし、人にもよるのかもしれないが、身内が命の危険にさらされているとき。
その命を救えるのであれば、例え全財産を投げうってでも救おうとするのではなかろうか。
限度はあろうが、たいていがそんな気持ちの人間であると僕は信じている。
そんな命に関わる大事な商品を貴方は簡単に販売できますか?
・・・これが僕が商売人になり切れない理由なのかもしれません。
『何を甘っちょろい事を言ってんだ?』ってね。
それでもどうしても譲れない矜持ってもんが僕にはあるわけだ。
懸命に本業に励み、卸売り業者として、全うなビジネスのみを生業としている今、女の子や薬売り、プッシャーや武器商人の話をここで引き合いに出すのはヤメておけ。
触ったらダメなもんがあるんだよ。
人でもモノでもなんにせよ。
僕の判断は決して間違ってはいないはず。
ギャランでした。
本記事の執筆者は私、ギャランです。
言わずと知れた芸能人より芸能人。
中学受験・高校留年・就職・起業・出戻・結婚・離婚・再婚・愛娘の死・個人民事再生・不妊治療etc...
経験してから我がを知る。
バカは死ななきゃ直らない。なってみやがれこのバカに。
『パパの子どもで良かったな!』
いつまでもこう言われ続ける親父を目指しています。
オリジナルレイクスタとは僕の事。